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79.老舗旅館に嫁に来い!/小林典雅

勝手にBL100冊マラソン2周目・79冊目。


この作者さんの書かれた「棒投げ橋で待ってて (シャレード文庫)」がとても好きだったので読んでみました。
作者さんの、狙ってるのか素なのかわからないコメディエンヌな文章がとてもツボなんだ……。


シャレードパール文庫は新創刊の文庫で、確か一律500円の値段設定。
500円でBL読ませてくれ、と言ったらこれくらいの量が来るんだなと。
ページ数があまりないので、攻と受の馴れ初めなんて2行でさくっとまとめられておりました。
あまりの潔さに笑ってしまったけど、ページが無いなりに工夫しようと思ったらこれはこれでアリなのか。
ページの薄さを逆手に取って起承転結の転結を中心に絞って書くというのもいいかも。
ただ、この本に限ってはBLよりコメディ分を堪能したから物足りなさとかは私は感じなかったけれど、今後この薄さでは中途半端で終わってしまう作品も結構ありそうな気がする。


小ネタをたたみかけられる感じが、シチュエーションコメディを見ているようで好きだ。テンポがよくて。
たたみかけられる小ネタに伏線がないので(けなしている訳ではありません)、軽く読めるし。
こう、どちらかというと金髪と彼氏の父親との応酬が目立っている気がするので、嫁姑のホームコメディを読んでいる気が……。
これはこれで楽しく読めたのですが、BLかというとちょっとどうなんだろう……
創刊記念の小冊子がついてきたのですが、小冊子のSS、「帯くるくるひん剥く悪代官ごっこをマジメにやるガイジン」に大笑いしてしまった。バカだ、バカすぎる。


ところで、固有名詞そのまま出てくるのはいいのか? いやいいのかも知れないけど、10年経ったら何のことかわからなくなりそうだ。

wrote:2007-10-18

老舗旅館に嫁に来い! (シャレードパール文庫)

老舗旅館に嫁に来い! (シャレードパール文庫)