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11月の雑記

最寄の駅から職場まで、自転車を使っているのだが、駅で自転車に乗ろうとして、チェーンロックの鍵を失くした事に気が付いた。
その日の朝は取り合えずバスに乗って職場まで行ったが、そういうときに限って、「ちょっとそこまでお使いに行くから自転車貸りるよ」と言われるのだ。(私が乗ってる自転車は、会社の備品として買ったものを貸与してもらっている。交通費支給の代わりか?)
正直にチェーンロックが外れない事を言う。
自転車を使いたかったOさんは
「お使いは車を使うからいいけど(車を使うと駐車する場所を探さないといけないので、ちょっとした距離の時は自転車を使うのだ)、これから自転車無いと困るんじゃない?」
私「うーん、新しい自転車を弁償しようかと思ってるんだけど、とにかく駅前に置いてある自転車をどうしようかと」
その時私達の会話を聞くとも無く聞いていた上司のMさんが、書類から顔を上げずに言った。
「工場からワイヤー切るカッター借りてくれば?」
私「えっ、チェーン切れるんですか?」
M「わからないけど、やってみれば」
Mさんが、善は急げと、すぐ行ってきなよ、と言ってくださったので、工場にカッターを借りに行った。
ああ、こういうときに、工場系の職場って素晴らしい。
工場では、ちょうど、メカニックの人達が休憩中だった。
私「あのー、何か自転車のチェーン切れるようなもの無いですか?」
メカニックKさん「何、チェーンの鍵失くしたんか」
私「うっ、……そうとも言う」
メカニックTさんがあるよー、と言って取り出してきたのは、電線カッターという、柄の部分が私の腕の長さほどもある、でっかいニッパーみたいなものだった。
私「これ、私の力でもチェーン切れるんですか?」
メカニックMさん「てこの原理って素晴らしいもんがあるんだよ」
私「すごい!じゃあ借りていきますねー」
K「まさか今から行くの!? チェーン切りに!? 怪しまれるよ!」
私「それなんですよねえ。やっぱ怪しいですよね……。鍵穴を針金でこちょこちょってやった方がいいですかね」
O「その方が犯罪だから」
私「どなたかユニック(クレーン付ダンプ)でお出かけになりませんかね?帰りに自転車積んで乗せてもらうとか……」
K「自転車ダンプに積んだらその方が犯罪に見えるだろ!」
私「あっそうか」
どっちみち何をしても犯罪もどきなので、とりあえず行ってみることにする。
お使いに行くOさんが車で駅まで連れてってくれた。
O「私もいれば一人より怪しくないでしょ」
私「ああああありがとうございますう〜〜〜」
さて私にチェーンが切れるのであろうか。紙袋にワイヤーカッターを忍ばせて自転車に近づく女。まさか自分がこんなことをするとは思ってもみなかった……。
カッターを取り出す前に、会社にあった、正体不明の鍵の束を持ってきていたので、それをまず試してみることにする。

かちゃ。(ロックの外れる音)

私「……あれっ?」
Oさん「……」
私「えへー、合鍵あったみたいー☆
……
……
……
…お騒がせしました」
Oさん「……良かったね」
ものすごく皆さんを巻き込んだような気がするのに、合鍵で一発で開いたなんて何だかものすごく恥ずかしいので、手ぶらじゃ帰れねえ、と思い、おやつを買って帰る。
しかし私の力でもワイヤーが切れるもんだかものすごく試してみたかった。でももう試せない……