このブログはBLを扱っております。苦手な方はご注意下さい




春を抱いていた 1・11/新田祐克

BL100冊マラソン勝手に実施中 88冊目。


三浦しをんさんの「シュミじゃないんだ」に紹介されていて、一度読んでみたいと思っていた。
先日、秋葉原の本屋にて発見し、「まあ、さすがアキバ」と感心して1巻を買ってみたら、新出版社からの新装版だった。しかも、1巻と11巻が同時刊行。
どうしてそんな出し方?と普通に疑問*1。新装版で出しなおすのはいいけれど、1巻・2巻と順次出してくれたらいいのに。つい11巻も買ってしまったけれど。


AV男優の岩城と香藤が、「春を抱いていた」という同性愛を扱った作品で恋人同士を演じるうちに、本物の恋人同士になっていく、という話。
表紙のアメコミ調の絵にまずびびった。そしてやっぱり中の絵も濃かった…
BLというよりはとってもホンモノ臭さを感じるんですけど。ローズ族あたりに載せた方が……いや実はよくわからないで書いてますけど。
1巻は、二人が共演をきっかけに急接近し、香藤が岩城にベタ惚れして岩城の家へ押しかけ同居するまで。
同性愛な小説が大ヒットを飛ばし映画化されてヒットしテレビドラマになる世界。SFだ。常々、BLの世界はファンタジーだと思っていたけど、「春を抱いていた」の世界はもはやアナザーワールドだ。
まあ、現実世界でも「これ何てBL?」という小説や映画増えているようですが。天下のA日新聞だってゲイの主人公の小説やらかしてるし。
三浦しをんさんが著書の中で、「これを読むと第三の目(チャクラ)が開く」とありましたが、確かに。確かに私も、私の中のチャクラが開――――









きかけて閉じました。11巻で。
やっぱり、物事には順序がある。いきなり10巻分をすっ飛ばしてはイカン…


豪邸にお住まいのラブラブ夫婦(夫?)になっていて、香藤は岩城をどうやって食おうか妄想垂れ流してるし、岩城は「功名が辻」の千代ばりの献身的な妻…あ、いや、夫になってるし、それが池上遼一センセーのような劇画タッチの絵で展開されているのだ。
池上遼一センセーのようなタッチでコミカル……、なんか「クロマティ高校」読んでるような気分になってきた。「ひょっとしてそれはギャグで言ってるのか!?」とつぶやきたくなりました。
11巻では香藤の友人が岩城に惚れて迫っていて、香藤が「なんだとー!友達だと思ってたのに!許さねえ!」とキレてます。
多分一般的なBLでは、「仲間だと思っていた奴に迫られて、モテまくりでDOしよう?俺☆」な感じで、迫られた方が流されまくりな展開をしていくんだと思いますが、こちらは、劇画調タッチで「俺のモンに手を出してどう落とし前つけてくれるんじゃワレ!」とVシネマを見ている気分にさせられます。
クロマティでVシネでBL。……どうしていいのかわからない。つまり、私の手には負えません、この作品。
でももしかして順番に読んでいけばチャクラが開くかも知れない。結婚式も豪邸買ったとこもまだ読んでいないしな…
そして私はおバカ…いえ、天然な子が大好きなので、香藤のポジティブシンキングに毒される日も近いかも知れない。

チャクラは開いていないが、「香藤のロン毛は許せる」レベルには到達しました。
私はロン毛が苦手で、ジョン・テイラーしか認められなかったのですが、「香藤のロン毛はアリ、いやむしろロン毛で」と思います。香藤恐るべし。


春を抱いていた 1 (スーパービーボーイコミックス)

春を抱いていた 1 (スーパービーボーイコミックス)

春を抱いていた 11 (スーパービーボーイコミックス)

春を抱いていた 11 (スーパービーボーイコミックス)

*1:2007年2月に12巻が出るためだと判明しました。