大奥 2/よしながふみ
男女逆転大奥は家光の時代から始まったのか。春日局が、慶光院の跡目御礼に江戸城へ来た僧を拉致るところから始まります。史実でいうところのお万の方。
昔、吉屋信子さんの「徳川の夫人たち 上 朝日文庫 よ 1-1」を読んでいたせいか、お万の方の、尼僧だったとか六条有純の息女だったとか、生い立ちと家光との馴れ初めは完全にフィクションだと思ってた……! 恥ずかしー。
僧を還俗させるのが、「女犯の罪」を犯させる事だなんて、手っ取り早くてしかもエグイ。春日局、怖いです。慈母のようだった大原麗子版@大河ドラマ「春日局」が吹っ飛ぶ勢いです。
でもどんなに立派な聖人君主のような人間であっても、子種の為だけに自分が存在する、っていうのは嫌だろうな……。後宮で、女性が子供を産む為にだけ存在するという事は納得できるのに。なんて事を書いたらフェミニストの方に怒られるけど。
どんなに同性愛が認められる世の中になっても、子供を産めるのが女性だけである、という役割が変わらない以上、ジェンダーの悩みはついて回るんだなきっと。
たとえ愛じゃなくて親愛のようなものだったとしても、将軍(少女)とお万の間に情が通ったのなら、それはそれでハッピーエンドじゃ?と思った私は甘いのか。これからまだ何かあるのだろうか……
どうでもいいことですが、カバー下のイラストは、内容知らない人が見たらどう見てもBLです。本当にありがとうございました。
- 作者: よしながふみ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2006/11/29
- メディア: コミック
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