このブログはBLを扱っております。苦手な方はご注意下さい




ARCANA Volume.1/アンソロジー

一迅社から新しく出たアンソロジー本です。「執事特集」ですよ奥様。
執筆陣は峰倉かずや高河ゆん高山しのぶ宮本福助東山和子・灰原薬・佐伯弥四郎・よねやませつこ・南条つぐみ・御巫桃也喜久田ゆい(敬称略)。
しかし帯の「極上の瞬間(ひととき)をくれてやる」に思いっきり引いてしまいました。何その尊大な執事。それともご主人様のセリフなのそれ。
そしてその帯と、表紙の峰倉絵との相乗効果か、何ともいえないベタベタなBLスメルを嗅ぎ取ってしまったのですが…、確実に自分脳内BLスキルが上がっている事を感じてうっすらダークな気分になりましたがまあいいです。
中の口絵は高河ゆんさんで、爺&幼女の組合せだったのでようやく安心。ゼロサムは「少女漫画」だと信じている。
(でも少女漫画で爺&幼女というニーズがあるのかというと……)
ミニスカ+ニーソの絶対領域を持つメイドなぞメイドと呼べない私としては、「執事」と言ったら爺です。ロマンスグレーです。例外的に「マダムとミスター (第1巻) (白泉社文庫)」 (@遠藤淑子)のような若い執事もアリですがあれは執事としてのアビリティが高い上に眼鏡でツンデレという、ひとり「萌えのグランドスラム」達成状態なので他の追随を許しません。


カウントを取ってみました。登場執事13人中、爺4人、イケメン9人という陣容です。
ついでにご主人様は、少女6人、少年4人、青年1人。
だが執事の中に元極道が2人も混じっているのは流行りなのか? 「セーラー服と機関銃」もリメイクされたしな……
元極道×中学生美少女の、灰原薬さんのお話はほんのり萌えでした。
自分の祖父を殺しに来て返り討ちにあった瀕死の極道を助けた少女。
極道「あんたのペットにでもなんでもなるよ」
少女「ペットじゃなくて、あたしの執事になって」。
いつか、どこかのBLで絶対お目にかかれそうな口説き文句です。いや、私が知らないだけで山ほどありそうだ。


爺と言ったら何といっても宮本福助さんだ。いい爺をありがとう。
ま、爺はいいんだが、11話中、イケメン×お嬢様の話が2話なのに対して、イケメン×青年、爺×フットマン、イケメン×少年3話。少女ないがしろにされてませんか。えーと、それがゼロサムクオリティ?
と、言う訳で、もっと女の子のお話が読みたかったなあ、という感想です。



ゼロサムオリジナルアンソロジーシリーズArcana(1) [執事](ZERO-SUMコミックス)

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