このブログはBLを扱っております。苦手な方はご注意下さい




YEBISUセレブリティーズ4/岩本薫

勝手にBL100冊マラソン73冊目。


公式あらすじより。

「東京・恵比寿のデザイン・オフィスに集うのは、デザインもルックスも超一流の男たち(エビリティ)。『Yebisu Graphics』―――恋も激情も、すべてがここにある。

"エビリティとは"――東京・恵比寿に事務所を構える、顔も才能も超一流の凄腕デザイナー集団『Yebisu Graphics』。彼らの事を、人々は羨望とやっかみをこめて"YEBISUセレブリティーズ"通称"エビリティ"と呼ぶ。


おいしそうなネタには喰いつかずにはいられない「ネタハンター」を勝手に自認している身としては、まさに放っておけない感じです。もうこのあらすじだけでそこにシビレる憧れるゥ!って感じです。

ところでタイトル通り、私が手に取ったのは4巻で、本の解説によると「3rdシーズン」らしいです。最初から読むべきなんでしょうが、見つからなかったので最新刊からにしました。どうも1〜3巻までが倒産したビブロスから出たものらしく、本屋に在庫が見つからなければ無いようです。本にあった宣伝ページによると、新しい版元から1〜3巻は新装版として復刻するんですと。
でもって、その宣伝ページのアオリが凄い。
「セレブなだけでは生きる意味がない。エビリティ―――それが彼らの運命<レーゾン・デートル>」



ひゃっほう!! 何かウッカリ買ってしまいそうな破壊力です!!

4巻から読み始めたので、これまでのあらすじを―――読もうと思ったら無かった。話がたいして無いってことですか。取りあえず、人物紹介はあったので、熱心に読んでしまった。


素敵なエビリティの面々(登場人物:全て男性)










人物関係人物
アートディレクター1(今回の主人公)恋人グラフィックデザイナー1
『Yebisu Graphics』ボス(プロデューサー)恋人新入社員のグラフィックデザイナー
コピーライター恋人建築家(『Yebisu Graphics』社屋設計)
グラフィックデザイナー2恋人クライアント先の宣伝モデル
アートディレクター2恋人医師
『Yebisu Graphics』と同じテナントビルにあるカフェギャルソン恋人『Yebisu Graphics』クライアント先シャチョー
中途採用のデザイナー(今回から登場)


ぜぜぜ全方位ゲイ!? しかもオフィスラブですか! つうかオフィスぐるみ!?
女性がいないネオ日本?とか一瞬思ったが女性はいるし……
あー何だかクラクラするぜ。ファンタジーワールドには慣れたつもりでいたけれど、この世界はまだまだ広いな……
日本はどこへ行くんだいジーザス。「美しい国へ」とか言ってる場合じゃないよアベっち。アレですか日本の出生率低下の一端を担ってるのはゑびすから?
そんなツッコミを入れながら読んでたらたっぷり10分は笑わせて頂きました。……人物紹介だけで。


このデザイナー集団は、ボスのモットーで、「全員スーツ着用」「残業禁止」が義務だそうです。そのスーツも「これ一着で、軽く普通のサラリーマンの一か月分の給料はする」らしい。なんていうかもう……セレブリティというより、90年代のヤンエグ臭がします。


今回主人公のアートディレクターの言によれば、彼とグラフィックデザイナーの仲はボス(&新入社員)にしかバレてないそうだけど、いやいやなかなかどうして爛れた事務所で…
あ、そうか、皆が皆そうだと、本人以外はバレてないと思ってるんですかね。これだけ狭い範囲でカップル成立していると、もうバレバレだと思うんですけど。イヤもう何だか出刃亀してる気になってくる……。


主人公は接触恐怖症を再発させてしまうのだが、主人公はそれによって、恋人に触れられない事だけ真剣に悩んでますが、……あの、もっと困ることあるよね? 日常生活結構困るよね? なんか電車とかも普通に乗ってますけど。


主人公の接触恐怖症ってのが、愛とエッチで治ったりしたら嫌だなーと思っていたら、当たらずとも遠からずだったのでやさぐれた気持ちになりました。私に煙草が吸えたら間違いなくウ○コ座りでチェーンスモークです。でも吸えないのでチェーンチョコで。ひたすらバリバリ食う。
そこはやはりBLクオリティ。ファンタジーワールドなのは分かってはいるんだけど……いるんだけど心理学的なもの無視ですかァァァ!! やさぐれてやる!! ピンポイントで『Yebisu Graphics』にノドン打ち込んじゃって!


すぐ二人の世界に入っちゃって周りの事見えない暴走っぷりとか、ライバルに会社でのラブシーン見られて脅されてみたりとか、俺達が一緒なら仕事も大成功だよな☆宣言とか、なかなかの破壊力っぷりで、ネタハンターとしては概ね満足ですが、後は、ヤンエグ…じゃない、セレブリティに相応しい大言壮語もとい、キメ台詞があれば完璧です。