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おにいさまへ…/池田理代子

真実を受け止めるのは難しいけど、できないことじゃない。


という、けっこうくる台詞が多い、ドラマ「野ブタ。をプロデュース」。
そしてあまりにも重い少女たちの運命が描かれている「おにいさまへ…」。
大人になると、真実なんて知りたくなきゃ知らずに生きていけるもんなあ、とちょっと酸っぱい気持ちになりながらつい見て、読んでしまった。
何というか、「おにいさまへ…」は、最初、上級生からのご挨拶が「おはよう、仔ネコちゃん」だったり、生徒の憧れの的、サン・ジュストさまのクセがギターを持ってふらりとどっかのクラスにやってきてはオリジナルの歌をご披露することで、「流し・・・いや、吟遊詩人かよ!」とツッコミ入れながら読んでましたが、そのうちそんなことはどーでもよくなりました。悲しい運命を背負った分、幸せになって欲しかったなあ皆。薫の君はある意味幸せになったと言えなくもないが……。
私などはこういう、閉鎖されて息をするのも許可がいりそうな世界が「箱入りのお嬢様」の世界だと思うのだが。世の中の男子がどういうニーズで「マリア様がみてる」を支持しているのかわからないが、「マリみて」の世界はとっても現代的な「普通のお嬢様」というかどちらかというと共学のノリに近いような気がしますことよ何となく。
果てしなくどうでもいいことですが、「マリみて」のイラストを書いているひびき玲音さんは、絵柄が骨っぽいので、ガールズよりボーイズを書いている方が何となくいいような…どっち寄りの人なのかは存じませんが。
もし「マリみて」の挿絵を山本タカトさんが描いていたら…… 凄絶なスールだ……



おにいさまへ… 1 (中公文庫 コミック版 い 1-43)

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